PRACTICAL GUIDE

工程ドリル|Step1
設問解釈 実践ガイド

中小企業診断士2次試験 工程ドリル Powered by BIZarm

Step1では、設問をジャンル/題意/回答の型/制約条件/対象キーワード/関連知識の6つの視点に分けて考えます。目的は欄を埋めることではなく、これから与件を読み、答案を作るための「箱」を頭の中につくることです。

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Step1の6項目について、実際の設問を使いながら考え方を解説しています。初めて取り組む場合は、まずこちらをご覧ください。

この設問を使って考えてみます

「A社が大手高級ホテルチェーンと直取引関係を築き、維持・発展させていく上で、中小企業診断士としてどのような点に留意し取引関係を構築すべきか、100字以内で助言せよ。」

※これは工程ドリルのオリジナル設問です。

OVERVIEW

Step1では、設問を6つの視点に分解する

01ジャンル
02題意
03回答の型
04制約条件
05対象キーワード
06関連知識

6つの欄を埋めること自体が目的ではありません。設問を読んだ段階で「何を問われているのか」「どんな知識が必要なのか」「どんな形で答えればよいのか」を整理します。

つまり、これから与件を読み、答案を作っていくための「箱」を、あらかじめ頭の中につくることがStep1の目的です。

01 / GENRE

① ジャンル|まず「知識の棚」を決める

WHAT|何を書くか
事例Ⅰでは、環境分析・経営戦略・組織戦略・人事システムから選びます。※環境分析単独の問題は、後工程の難易度が大幅に下がるため、本ドリルには収録していません。複数領域にまたがる場合は、複数選択して構いません。
HOW|どう考えるか
「一次試験のどの知識の引き出しを開ければよいか」を考えます。採用・育成・評価なら人事システム、組織構造・権限なら組織戦略です。まだ答えを作る必要はありません。
WHY|なぜ確認するか
答えを作る前に、探しに行く知識領域を絞るためです。

今回の設問例

ジャンル=経営戦略

02 / INTENT

② 題意|「結局、何を答えるのか」を固定する

WHAT|何を書くか
設問で求められているものを、端的に書きます。
HOW|どう考えるか
「結局、この設問では何を答えればよいのか」を考えます。
WHY|なぜ確認するか
与件や知識を追ううちに、設問で聞かれていない方向へ思考が進んだとき、戻ってくる基準にするためです。

今回の設問例

題意=留意点

03 / FORMAT

③ 回答の型|答案の「出口」を先に決める

WHAT|何を書くか
答えの中身ではなく、最終答案をどの形で着地させるかを書きます。理由なら「理由は、~ため。」、狙いなら「狙いは、~点。」、留意点なら「留意点は、~点。」です。
HOW|どう考えるか
実際の答案でも、題意を冒頭に書くことを想定します。
WHY|なぜ確認するか
留意点を問われているのに理由を書くなど、設問要求を取り違えるリスクを下げるためです。100字のうち数文字を使う、リスク対策と考えます。

今回の設問例

「留意点は、~点。」

STEP1 → STEP2

出口を決めると、与件を探しやすくなる

この時点ではまだ与件を読んでいないため、回答の型はあくまで「仮説」です。それでも「留意点は、~点。」と出口を先に置けば、Step2では「この留意点につながる情報は、与件のどこにあるだろう」という目的を持って読めます。

回答の型は、答案の形式を決めるだけではありません。出口を仮説として先に置くことで、与件から必要な材料を探しやすくする役割があります。

04 / CONSTRAINTS

④ 制約条件|「どこまで、どの条件で答えるか」を固定する

WHAT|何を書くか
対象、時点、範囲、字数など、答案が守る条件を拾います。今回なら「A社が」「大手高級ホテルチェーンと」「直取引関係を築き」「維持・発展させる上で」「100字以内」などです。
HOW|どう考えるか
「この条件を外したら、この設問への回答ではなくならないか」という視点で考えます。
WHY|なぜ確認するか
題意が「何を答えるか」を、制約条件が「どこまで、どの条件で答えるか」を固定し、思考の脱線を防ぎます。

今回の設問例

A社/大手高級ホテルチェーン/直取引関係を築き維持・発展/100字以内

05 / KEYWORDS

⑤ 対象キーワード|設問と一次知識をつなぐ

WHAT|何を書くか
設問から一次知識を思い出すための、起点となる言葉や論点を書きます。
HOW|どう考えるか
「この設問からどんな一次知識を思い出すべきか」と考えます。模範解答の語を当てるゲームではなく、合理的に考えられるキーワードなら評価対象です。
WHY|なぜ確認するか
まだ与件を読んでいない段階で「設問 → 対象キーワード → 一次知識」と知識を呼び出す、設問と知識の橋になるためです。

今回の設問例

交渉力/依存

06 / KNOWLEDGE

⑥ 関連知識|知識を「答案で使える状態」にする

WHAT|何を書くか
対象キーワードから思い出した一次試験の知識を書きます。今回なら「特定顧客への依存度が高まると、顧客の交渉力が強まり、自社の価格決定力が低下する」などです。
HOW|どう考えるか
用語だけでなく、意味や因果まで説明できるか確認します。例えば「権限を現場へ委譲 → 意思決定が迅速になる → 自律性やモチベーション向上」と説明できる状態を目指します。
WHY|なぜ確認するか
二次試験で使う一次知識を定着させ、正しい意味・使い方で答案に使えるようにするためです。思いつかなければ空欄でも構いません。AIのフィードバックで確認してください。

今回の設問例

対象キーワード交渉力/依存

関連知識特定顧客への依存度が高まると、顧客の交渉力が強まり、自社の価格決定力が低下する。

SUMMARY

6つの項目は、一つの思考の流れ

ジャンル

使いそうな「知識の棚」を決める

題意

何を答えるのかを固定する

回答の型

答案の出口を仮説として置く

制約条件

思考の脱線を防ぐ

対象キーワード

必要な知識の入口をつくる

関連知識

知識を正しく使える状態にする

この6つは、バラバラのチェックリストではありません。設問を見た段階で、これから与件を読み、答案を作るための「箱」を頭の中につくっていく、一連の思考です。

最初からすべてをうまく書く必要はありません。分からない項目や、思い出せない関連知識は空欄でも構いません。

まずは自分なりに回答する。

AIからフィードバックを受ける。

ズレや不足していた知識を確認する。

次の問題で改善する。

この反復によって、設問を見たときの思考そのものを鍛えていきます。

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